Monthly Archives: 8月 2025

「懐かしのブドウ狩りと昇仙峡昭和の社員旅行で巡った岐阜県の魅力」

 

昭和の社員旅行の思い出 31歳の時、岐阜、昇仙峡への1泊2日旅

 

社会人になって19年目、私が31歳だった時。

 

会社の恒例行事として行われた社員旅行で、

 

岐阜方面への1泊2日の社員旅行がありました。

 

今でも記憶に残っているのは、

 

昇仙峡の独特な景観やブドウ狩り、

 

温泉宿での宴会など、どこか懐かしい昭和の風景です。

 

 

昇仙峡で出会った「仙人がいそうな岩山」

 

初日に訪れたのが、

 

山梨県と岐阜県の境にある景勝地「昇仙峡」。

 

観光バスを降りてすぐ、目に飛び込んできたのは

 

空へ突き出すようにそびえる巨大な岩山「覚円峰」。

 

その鋭く尖った岩のシルエットに、

 

思わず「これは凄い」と思いました。

 

その時、隣にいた年配の先輩がひとこと。

 

「ここ、ほんとに仙人でもいそうだな」

 

その言葉に、みんなで笑いながらも納得。

 

霧がうっすら立ちこめていたこともあり、

 

まるで水墨画のような景色でした。

 

自然の中に溶け込むような静寂と、

 

どこか神聖な雰囲気を感じたのを今でも覚えています。

 

 

ブドウ狩りで感じた「本当の甘さ」

 

その後向かったのは、昇仙峡近くの観光農園。

 

ブドウ狩りは、この社員旅行の

 

「お楽しみイベント」として組み込まれていました。

 

ハサミを手に一房ずつ選びながら、

 

「どれが甘いんだろう?」と話していたところ、

 

農園のおじさんが、

 

「粒の先が尖ってるやつは、陽がよく当たってて甘いよ」

 

と教えてくれました。

 

そんな豆知識を元に、

 

夢中で選んだ巨峰をその場で食べてみたら、

 

これが本当に甘くてジューシー。

 

普段スーパーで買っていたブドウとはまるで違い、

 

「採れたてって、こんなに味が違うんだな」と驚きました。

 

一緒にいた同僚が

 

「これでワイン作りたいな」なんて言いながら、

 

いつの間にか3房も抱えていたのも、今ではいい笑い話です。

 

 

昭和の温泉旅館と大宴会

 

宿泊したのは、岐阜県内の古い温泉旅館。

 

木の香りが残る館内は、どこか懐かしい雰囲気。

 

チェックインしてすぐに浴衣に着替え、

 

まずは温泉へ直行しました。

 

にごり湯の大浴場で、

 

窓の外に広がる緑を眺めながらつかる時間は至福のひととき。

 

いつもは仕事に追われる日々でしたが、

 

その日は時計を気にせず、

 

ゆっくりと湯に身を任せることができました。

 

夕食後の宴会では、

 

上司がカラオケで「北の宿」を熱唱。

 

いわゆる昭和の宴会スタイルでした。

 

最後、畳の大広間がライブ会場のような盛り上がりに。

 

あの一体感は、まさに昭和ならではの温かさだったと思います。

 

 

翌日は郡上八幡でまったり散策

 

2日目は、郡上八幡の街並みをゆっくりと散策。

 

水の町として知られるこの地域では、

 

小川が街のあちこちを流れ、

 

水路のそばで洗い物をしている地元の方の姿も。

 

ある路地裏で、小さな甘味処を見つけ、

 

何人かで立ち寄りました。

 

「水まんじゅう」という

 

冷たい和菓子をいただいたのですが、

 

これがまた絶品。

 

ぷるぷるの透明な皮の中に、

 

甘さ控えめのこし餡が包まれていて、

 

暑い夏にはぴったりの一品でした。

 

 

岐阜の名物グルメも満喫

 

旅の締めくくりは、

 

岐阜名物の朴葉味噌定食(ほおばみそていしょく)

 

大きな朴の葉の上に

 

味噌と刻みネギ、キノコなどが乗せられ、

 

コンロの火で香ばしく焼かれていきます。

 

味噌の香りが立ち上がると、もうご飯が止まりません。

 

同僚の中には、「これ、おかわりしたい!」と

 

2杯目を注文する人もいて、

 

全員が満腹&満足で帰路につきました。

 

 

昭和の旅の魅力とは

 

今振り返ると、スマホもSNSもなかったからこそ、

 

目の前の景色や人との会話を大切にできた時代だったと思います。

 

昇仙峡の迫力ある岩山、

 

採れたてのブドウの甘さ、

 

温泉での語らい。

 

すべてが色鮮やかに記憶に残っています。

 

いつか、あの時と同じコースを旅したら

 

その時はきっと、今とはまた違う景色が見えることでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【昭和60年の北海道社員旅行】札幌、小樽、ジンギスカンと笑いが絶えなかったあの秋の思い出

昭和60年、私は30歳。

 

当時勤めていた会社の社員旅行で、

 

北海道へ行く機会に恵まれました。

 

それまでは北海道へはいったことがなかったので

 

とてもうれしかったです。

 

「飛行機で社員旅行」というのもちょっとした贅沢な気分でした。

 

羽田空港を飛び立った金曜日の午前、

 

同僚たちとともにワクワクしながら

 

新千歳空港へと降り立ちました。

 

この旅は、忘れられない、

 

笑いと感動に満ちた2泊3日の思い出になりました。

 

 

「名物ジンギスカンで、隣の課長が箸を止めた理由」

 

その日の午後は名物のジンギスカン料理。

 

鉄鍋の中央でジュージュー焼かれるラム肉と野菜。

 

その香ばしい匂いに誘われて、皆が我先にと箸を動かします。

 

「うまい!!」と誰かが言えば、

 

次々におかわりの注文が飛び交う中、

 

隣の課長がふと箸を止めて 

 

「この肉、実は苦手なんだ」とポツリ。

 

みんなで「ええーっ!!」と驚きつつ

 

笑いに変えたのも、良い思い出です。

 

最後は、

 

ジンギスカンの香りがしみついたスーツを気にしつつも、

 

宿に戻るバスの中で、

 

笑いに包まれた、北海道の初日でした。

 

 

時計台は「えっこれ?」みんなが驚いた観光スポット

 

2日目は市内観光。まず向かったのは、

 

テレビやガイドブックでもおなじみの札幌時計台でした。

 

しかし、目の前に現れたその建物に、

 

全員が「えっこれ?」「小さい!」

 

写真では立派に見えていた時計台は、

 

実際にはビルに囲まれたこぢんまりとした白い建物。

 

「これがあの有名な?」と言いつつ、

 

誰かが「東京タワーよりがっかり」と言い出して、また爆笑。

 

とはいえ、それでも一応記念写真は欠かせません。

 

全員でVサインを決めた一枚は、

 

いまだにアルバムの中に残っています。

 

 

大倉山ジャンプ台で見た「恐怖の角度」

 

2日目、札幌観光の一環で訪れたのが

 

大倉山ジャンプ競技場。

 

1972年の札幌冬季オリンピックの舞台でもある場所です。

 

リフトでジャンプ台のてっぺんまで登っていくと、

 

眼下に広がる札幌の街並みと、

 

美しく色づいた木々たちの風景が見渡せました。

 

しかし、

 

足元を見ると、信じられないほどの急こう配。

 

「ここから飛び降りるのか?」と

 

身がすくむ思いで立ち尽くしました。

 

同行していた若手のS君が

 

「こっから飛ぶって、頭おかしいっすね」と

 

真顔でつぶやいたのが妙にリアルで、

 

その場がまた笑いに包まれました。

 

 

「クラーク博士像と、若手社員のあの一言」

 

次に向かったのは羊ヶ丘展望台。

 

ここでは、あの有名な

 

「Boys be ambitious(少年よ大志を抱け)」の言葉で知られる

 

クラーク博士の銅像とご対面。

 

皆で博士と同じポーズを取りながら、記念撮影。

 

そのとき、新入社員のS君が冗談交じりに

 

「課長よ昇進を目指せってとこっすかね」と言って、

 

隣にいた課長が真顔で「お前がそれを言うか」と

 

返したのが妙におかしくて、全員で腹を抱えて笑いました。

 

展望台からは札幌の街が一望でき、

 

秋晴れの空と市街地、遠くの山並みが美しく溶け合って、

 

まるで絵葉書のような光景でした。

 

最終日は小樽へ立ち寄り、懐かしい風景に浸る

 

最終日は帰路の途中に小樽へ立ち寄りました。

 

石造りの倉庫が並ぶ運河沿いを歩きながら、

 

ガラス工芸のお店をのぞいたり、

 

オルゴール館で音色を聴いたり。

 

「娘に何か買って帰ろうかな」と話す同僚に、

 

「どうせ奥さんに怒られるんだから、自分の物にしとけよ」

 

と軽口をたたきあったのも、

 

昭和の男たちらしいやり取りでした。

 

 

「昭和の旅がくれたもの」

 

この旅を通じて、普段あまり話さなかった

 

別部署の仲間とも距離が縮まりました。

 

スマホもインターネットもない時代、

 

旅先でのコミュニケーションはすべて「対面」での交流。

 

だからこそ、心の距離が一気に近づく力があったのでしょう。

 

帰りの飛行機では、疲れているはずなのに、

 

みんなどこか名残惜しそうにしていました。

 

「また行きたいな!」とつぶやく声が

 

聞こえてきたのを、今でも覚えています。

 

 

昭和60年の秋。北海道の自然とグルメ、

 

そして仲間たちとのかけがえのない時間。

 

あの旅行は、まさにバブル前夜の

 

たのしい旅だったと思います。

 

今のような便利さはなくても、

 

そこには確かに「人の温もり」がありました。

 

思い出すたびに心が温かくなる、

 

そんな北海道社員旅行の記憶。

 

若い時代のよき思い出です。