【原宿竹下通りの記憶と今】若者文化の発信地で見た景色

 

【原宿竹下通りの記憶と今】若者文化の発信地で見た景色

 

 

東京・原宿。中でも「竹下通り」は、

 

若者文化の象徴として世界的にも知られた場所です。

 

私が初めて竹下通りを歩いたのは

 

もう何十年も前のことになりますが、

 

いまもその賑わいは変わることなく、

 

多くの若者や観光客を惹きつけています。

 

 

日曜や祝日ともなれば、

 

まるで満員電車のような混雑。

 

前にも後ろにも進めないほどの人の波の中、

 

まるでその一員として

 

流されるように歩いた記憶がよみがえります。

 

 

そしてその風景の中に、

 

最近では多くの外国人観光客の姿も

 

目立つようになりました。

 

近年、日本のアニメや音楽、

 

ファッション文化は世界中に広まりつつあり、

 

原宿はその「聖地」として

 

訪れる外国人も多くなっています。

 

 

原宿ファッション、原宿スイーツ、そして竹下通りは、

 

彼らにとって

 

本物の日本のカルチャーに触れられる場所。

 

 

もはや日本人以上に

 

原宿を愛している外国人もいるのではないか

 

と思うほどです。

 

 

「原宿駅の新しい顔と、かつての駅舎の思い出」

 

長年、原宿の入り口として親しまれてきた旧駅舎は、

 

木造のレトロな雰囲気が特徴でした。

 

大正時代からの歴史を持ち、

 

まるで昔の洋館のような外観が訪れる人々を

 

温かく迎えてくれていました。

 

しかし、

 

2020年に老朽化や安全性の観点から解体され、

 

新たに現代的な原宿駅舎が誕生しました。

 

新駅舎は、ガラス張りのファサードが特徴で、

 

光を多く取り入れる開放的なデザインになっています。

 

バリアフリー設備も整えられ、

 

エスカレーターやエレベーターの導入により、

 

以前よりも多くの人にとって

 

利用しやすい駅へと生まれ変わりました。

 

 

それでも、

 

昔の駅舎に親しみを持っていた私にとっては、

 

どこか寂しさを感じる部分もあります。

 

竹下通りを目指して電車を降りたとき、

 

まず目に飛び込んできたのは

 

あのレトロな三角屋根の駅舎だったからです。

 

 

今の駅舎はスタイリッシュで便利。

 

けれど、時代が変わっても、人々の記憶の中には、

 

あの旧駅舎の面影が

 

ずっと残っていくのではないかと思います。

 

 

「原宿駅前の変化と、記憶に残る白いビル」

 

原宿駅を降りると、

 

すぐ目の前に竹下通りの入り口があります。

 

その左手に、かつて白くて印象的な建物がありました。

 

今ではもう取り壊され、新しいビルになっていますが、

 

当時はとても目立つ建物でした。

 

 

特に印象に残っているのが、

 

ビルの3階部分に設置されていたプール。

 

 

丸いガラス窓越しに水が見え、

 

電車の中からもその様子がよく見えました。

 

当時(昭和50年代)、

 

ビルの高層階にプールを設けるのはかなり珍しい発想で、

 

「どうやってあんな場所に水を張っているんだろう」と

 

感心しながら眺めていたものです。

 

今思えば、防水・構造面での

 

技術的なチャレンジもあったことでしょう。

 

当時の私は

 

「そんなに水をためたらビルがもろくなるんじゃ…」と

 

不安に思ったことも。

 

けれどそれ以上に、目の前に広がるその風景が、

 

いかにも原宿らしいと感じられ、

 

原宿駅に降り立つたびに、

 

ついその建物を見上げてしまっていたのを覚えています。

 

 

時代とともに街並みが変わり、

 

あの建物も姿を消してしまいました。

 

けれど私にとって、

 

原宿の象徴のひとつだったことは変わりありません。

 

 

「竹下通りを歩く楽しみ」

 

 

竹下通りを歩きはじめると、右側には吉野家、

 

左側にはマクドナルドがあります。

 

ファストフードではありますが、

 

どちらも気軽に立ち寄れるお店で、

 

買い物や散策の合間に

 

ほっと一息つくのにぴったりな場所です。

 

 

そして、通りの中ほどに進むと見えてくるのが、

 

左右に構えるクレープ店。

 

色とりどりのクレープがずらりと並び、

 

ショーケースを覗き込むだけでワクワクしてきます。

 

フルーツ、生クリーム、チョコレート、

 

チーズケーキが巻かれたものまで、

 

実にバリエーションが豊かで、

 

どれにしようか迷ってしまうほど。

 

 

この通りを歩くたび、

 

「今日はどれにしようかな」とつい立ち止まり、

 

クレープを手に食べ歩きを楽しむ若者たちの姿を見て、

 

自分も若かった頃の気持ちを思い出します。

 

 

原宿ラフォーレの入口にも

 

別のクレープショップがありますが、

 

それぞれのお店に特徴があり、

 

食べ比べしてみるのも楽しいひとときです。

 

 

「消えていった思い出の場所も」

 

 

竹下通りの中ほどから右手に曲がる細い路地。

 

そこを進んでいくと、

 

美容室が並ぶ静かなエリアに入ります。

 

その途中に、かつて

 

「エルビス・プレスリー・ミュージアム」

 

という小さなお店がありました。

 

店の前には、ギターを持った

 

等身大のエルビス・プレスリーの銅像が立っていて、

 

まるでその空間だけアメリカのロック時代に

 

タイムスリップしたかのような、

 

不思議な雰囲気を醸し出していました。

 

久しぶりに訪れてみると、

 

そのお店も姿を消し、銅像もなくなっていました。

 

 

寂しさを感じつつも、街が生きていること、

 

そして常に変化し続けていることを実感させられます。

 

 

原宿の魅力は「変わり続けること」

 

こうして見てみると、原宿という街は、

 

常に新しいものを取り入れ、

 

古いものを手放しながらも、

 

人々を惹きつけてやまない

 

魅力を持ち続けていることがわかります。

 

 

若者の聖地であり、

 

ファッションとカルチャーの発信地でありながら、

 

どこか懐かしさも漂う。それが原宿です。

 

 

これからも街は姿を変えていくことでしょう。

 

でも、そこにはきっと変わらない人の熱気があり、

 

歩くたびに新しい発見が待っている。

 

原宿は、そんな場所なのだと思います。

 

 

 

 

 

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